2010年6月20日

マルク・シャガール



『窓越しのパリ』


そういうわけで、私は運命に押しやられるようにして、パリに着いた。
心から湧き出た言葉が私の口にあふれていた。
私は息がつまりそうだった。
私はしどろもどろだった。
言葉はパリのこの光に気づかい、それで粧うことを熱望し、外へ向かってあふれでてきたのだ。
おそらくは変わらず、そして、変わってしまったパリの姿。
パリ、私の心の照り返し。私はそこに溶けてしまいたい。
たったひとりで自分と向き合っているのはまっぴらだ。







『パリの魔術師 Ⅱ』


そうして私は、コンコルド広場やリュクサンブール公園界隈で日々を過ごした。
私はダントンやワトーを見て、木の葉をむしる。
ああ、ノートルダムの石の怪獣にまたがって、
腕と足を使って、空に私の道を描くことができたら!
ほら、そこに見える。
パリよ、おまえは、私の第二のヴィテブスクなのだ!


                               マルク・シャガール








今日も一日よい日でありますように、愛をこめて

0 件のコメント:

コメントを投稿

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...